春から吹奏楽部の顧問に!何をすればいい?
中学校・高等学校の教師の皆さん!
または、これから教師になる皆さん!
この記事を見つけたということは、
「今年から吹奏楽部の顧問を任されることになった(現在任されている)」
「楽器を吹いたことはあるけど、合奏指導なんてしたことがない・・・」
または、「吹奏楽の経験も、音楽の経験もない・・・」という方ではないでしょうか!
今回は、そんな方のために、吹奏楽部の顧問になったら何をしたらいいの?ということについて、私なりの考えを記事にしました!
ぜひ参考にしてみてください!
(前回の記事)
春から吹奏楽部の顧問に!何をすればいい?
生徒と共に活動する
生徒の実態を把握する
部活動に関わる前に、まずは現在の部員数、生徒の性格や生徒指導上(家庭環境等含む)の情報を、前顧問や学年担当の先生に聞いておきます。
中には特別な配慮が必要な生徒もいると思うので、部活動に関する部分での配慮や準備すべきことについて、始業式までに必ず確認しておきましょう。
生徒に話しかける・話し合いに参加する
まずできることは、生徒の中に入って共に活動することです。
音楽の経験がなくても、生徒の中に混じって活動することに取り組んでみましょう。
これをすることで、昨年度まで顧問や生徒がどのような方針で部活動に取り組んできたか、把握することができます。
年度初めは、演奏会に向けた話し合いや、新入生に向けた部活動紹介でのパフォーマンスなどについての話し合いがあると思います。それを中に入ってよく聞き、気になることは質問してみましょう。
ただ、ここで出しゃばりすぎると、「昨年度までの意向を無視している」と捉えられ、生徒の反発を買うことにつながる恐れがあるため、あくまで実態の把握にとどめることが大切です。
楽器を吹いてみる・弾いてみる
生徒が吹いている楽器を、実際に顧問も体験してみるといいと思います。
楽器経験のある方は、ぜひ自分が経験していた楽器を学校から借りるなどして、吹いてみてください。
楽器経験のない方も、学校の備品の楽器を生徒に教えてもらいながら吹いてみるといいでしょう。(楽器は繊細で壊れやすいので、生徒に聞きながら慎重に扱いましょう!)
下手で構いません。初めての人は、音が出なくても構いません。楽器を経験することで、楽器を吹くために必要な体力や知力、技術力などを身をもってつかむことができます。
また、先生も生徒と同じ活動をすることによって、先生への親しみやすさや信頼感も高まるのではないでしょうか。
教師は、部活動において技術だけを教えるのではなく、何事にも立ち向かい、挑戦する姿勢や、上手くなろうとする気持ちを身をもって伝えていく役目があると思っています。うまくできなくても、まずは行動してみましょう。
そして、全部の楽器を吹けるようになる必要は全くありません。
顧問が全部の楽器を教えなくても、生徒の成長はすごいもので、レッスンの先生や先輩から教えてもらったり自分で練習を重ねたりすることで、おのずから上達していきます。
顧問は生徒の苦労を知る意味で「管楽器」と呼ばれる楽器の中から一つ、音を出せるようになっておきましょう。
(管楽器一つ音が出るようになって余裕があれば、ピアノやキーボード、打楽器も触ってみましょう。)
顧問としての役割を全うする
音楽に関すること以外にも、吹奏楽部の顧問がやるべきことはたくさんあります。
練習計画表の作成、バス・トラックの手配、金銭の管理、保護者会との連絡など・・・
生徒が心地よく活動するためのマネージャーとしての役割だと思い、一つずつ丁寧にやりましょう。
これからに備えて
自分にできることから一歩ずつ・・・と行きたいところですが、吹奏楽部顧問は「合奏指導をする」「コンクール・コンサートで指揮を振る」という宿命が待っています(学校によりますが)。顧問になって3か月余りでコンクールの地区大会がやってきます。
来るべき日に備えて、今できることをやっていきましょう。
まずは楽譜を読んでみる
楽譜の読み方が分からなくても、まずは今練習している曲の楽譜を見てみましょう。
そして、その曲の音源をYoutubeやCD等で聴きながら、楽譜を目で追います。
(楽譜が読めない場合は、楽譜を目で追えるようになるまで、部員の生徒や音楽の先生に、音源を流しながら、楽譜を指でなぞってもらいましょう。)
これを何度か繰り返していくうちに、楽譜について、「この記号はどういう意味だろう?」など、様々な疑問が生まれてくると思います。それをわかる人に質問したり、教本や動画を見て勉強したりするなどをして、少しずつ覚えていきましょう。
楽譜は、1日で読めるようになるにはなりません。ぜひ根気強く、読み続けることからスタートしてみてください。
指揮の練習をしてみる
指揮は、音楽をまとめる上で重要な役割を持っています。
- 正確なテンポ(曲の速さ)を提示する
- 音楽の表現を伝える
- 演奏者に安心を与える
そのほかにも、数えたらキリがないほどの多くの役割を持ちます。
指揮を振れるようになるためには、専門的な知識と技術、そして練習が必要です。
こちらも、1日でできるようになるわけではありません。また、正解があるものではないので、身に付けることが非常に難しい技術ではあります。
ただ、演奏者の視点から見て、演奏をしやすい指揮というのはあります。
例えば、
- 打点(拍の始まりの地点)がはっきりしていて、見やすい位置にある。
- ボールが跳ね上がるような動作をしている。
- 腕の動作が大きい(肘から先ではなく、肩を使って振る)。
- テンポ(拍を刻む速さ)が一定である。
などです。逆に言えば
- 打点(拍の始まりの地点)が不明瞭で、見えにくい位置にある。
- ハンマーを振り下ろすような動作をしている。
- 腕の動作が小さい(肘から先だけを使って振っている)。
- テンポ(拍を刻む速さ)がバラバラである。
このような指揮は、演奏者が演奏しにくく、場合によっては演奏が止まってしまうこともあります。
このような事態にならないために、指揮の練習のやり方としておすすめなのが、
などがあげられます。
継続した練習が必要なので、できるうちから少しずつやっておくといいと思います。
まとめ
吹奏楽部の顧問としてやっておきたいことをいくつか紹介しました。
まずは、一気にやろうとせず、自分にできることから着実にやっていくのがいいと思います。
生徒が輝くような部活運営を目指して、頑張ってくださいね。